カフェ カプシーオ トーア 銀座店(東京都中央区銀座4-1-2) [喫茶店]
銀座で営業。商談先の会社が入っているのは、小さなオフィスビルだ。
さ、気合い入れていこう。。。と自動ドアに向かって
一歩踏み出した瞬間、自動ドアの上にあるセコムの警報機が
けたたましく鳴り始めた。
え? オイラか?? オイラのせいなのか???
頭の中に2つの選択肢が浮かび上がる。
(1)「すみません。僕が入ったら警報が鳴ってしまいました」と警備室に伝える。
(2)トンズラして、エレベーターに乗り込む。
…どうしようか考える5秒。。。辺りを見回す。。。と、誰もいない。
その瞬間、
オイラは、さっそうとコートをひるがえし、エレベーターホールへ走っていた。
いかん、いかん。カッコ悪い。
商談が終わって、自分のチッチャさを嘆きつつ、
丸ノ内線の改札の近くにあるカフェで一服することに。
あったかいコーヒーが、そんな自己嫌悪をリセットさせてくれる。
で、時計を見ると、もう次の商談時間が迫っている。
「ごちそーさん」と、まだ半分残っているカップを慌てて返却棚に戻すと、
店長らしきバーコード頭のオヤジさんが
「ありがとうございました、行ってらっしゃい~」と返してきた。
うむむ! 素敵じゃあないか。
さあ、次のプレゼン、がんばるそい!!
●長居できる度★☆☆☆☆(ただ時間がなかっただけだけど)
●憂いがある度★★★★★
●丸ノ内線銀座駅構内
ルノアール銀座六丁目店(東京都中央区銀座6丁目12-10) [喫茶店]
ルノアール。大好きです。
長居できる度は、多分、日本で一番だと思う。
昔は談話室たきざわがダントツだったけど、
今は2位を大きく引き離し、ぶっちぎりの居心地の良さだ。(自分比)
モーニングだってうまい。電源もある。無線LANももちろんある。
……で、今まさに朝っぱらから、おサボり中。
隣では、絶倫風味の短髪・ガングロ・ガチムチ系のビジネスマンが、ひっきりなしに電話してる。
ああ、みんな忙しいんだな~、なんて思いながら電話の内容に耳を傾けてみる。
すると、
「ソフトバンクさん」「アーバン何とかさん」「ファイナンス」「コンセプト」……
みたいな単語がいくつか発せられた後に、
「で、クビになっちゃったんですよ」
という一言が。
そう、彼はどうやら昨日クビになっちゃって、
次の働き場所を、いろんなコネを伝って探している最中だったのです。
ビトンのカバンに、オーデマ・ピゲの金時計…
ちょっと見、イケイケのビズィネス・マンなのに。
諸行無常の憂いを感じながら、ベーコンタマゴサンドをパクリ。
隣からは、次々と電話をかけて、転職先を探す絶倫風ビズィネス・マンの
余裕ありそうな会話の中に垣間見える焦りと葛藤。
今日のコーヒーは、少し苦味と酸味が強い気がした。
●長居できる度★★★★★
●憂いがある度★★★☆☆
●銀座駅から徒歩3分くらい
コーヒーショップ ポー(東京都千代田区鍛冶町1-10-10) [喫茶店]
東京砂漠とは、まさにこの近辺を指すに相応しい言葉。
そんな永遠と続く無機質なビル街に、突如、現れたお花畑。
第一印象はそんな感じ。
砂漠をさまよう行商が、飢えと渇きの末に、狂気によって
生み出されたオアシスを見てしまう。
ファーストインプレッションはそんな感じ。
あまりの寒さと寂しさに、僕の頭がイッてしまたのでしょ
うか? いいえ、確かにありました。
もし近くに、チェーン店のカフェがあれば、間違いなく
なくなってしまうでしょう。それぐらい、質素な佇まいの
喫茶店があったのです。
店内のBGMはジャズ。お客は僕だけ。そしてフツーの
オバチャンが、優しくコーヒーを淹れてくれます。
あったかい味。
僕たちは、喫茶店という世界に誇るべき文化遺産を、
次世代に残さなければならない使命を担っています。
今日、大切な使命を再認識しました。
「私にとっては小さな一杯だが、人類にとっては
大きな一杯だ」
アームストロング船長も、そう、おっしゃることでしょう。
●長居できる度★★★★★
●憂いがある度☆☆☆☆☆
●新日本橋6番出口より徒歩5分
たべるな(東京都港区南青山4丁目1−3) [喫茶店]
全身に降りかかる雨、身を切り裂くような冷たい風。
青山迎賓館に向かう途中、時間があったので外苑西通りをうろちょろ。
ない・・・・ない・・・なーい!!
舌打ちをしながら、迎賓館のほうへ歩みを進める足取りの先に見えた、
心休まる色、発見。寒さも苛立ちも吹き飛ぶ。
「たべるな」(PCだと「う」に濁点入れられない涙)
サブネームは、魔女のいるお店。
え?魔女!マジョリティ?怪しい。怖い。一見さんお断り?毒盛?
ここは、致し方ない。雨と風が僕の背中を押した。入るしかない!
いた、魔女!
白いソファ。常連で構成された店内。
ドキマギくん。
まるで常連かのような口ぶりで「ブレンドください。」
魔女からブラックでいいですか?と一言。
なんて意味深なんだ。魔女から解き放たれるブラック。
魔法かけられたらどうしよう・・・。
30分ほど時間があったので、
お気に入りの作家さんの本を貪るようにして
読む。読む。読む。
魔女と常連。もしかしたら、皆黒魔術を使える集団かもしれない。
その空気を切り裂く同僚からの電話。
づいじゃいましたぁ~。さきに入ってますね~。
「お、おう!いますぐ出る!」
あっちの世界にもっていかれる前に自ら動く。
そんな魔女のいるお店の珈琲は、ほろ苦く少し酸味が広がります。
帰り際、「青山迎賓館はどちらですか?」と聞いてみる。
「そこの信号を左に曲がって、左肩にあります。」
僕をたべないでね。
その震える足で、華やかな青山迎賓館に向かった。
青山迎賓館。
着いてびっくり。
魔女のような面々の集団に歓迎される僕。
そんな~。
●長居できる度☆☆☆☆☆
●憂いがある度★★★★★
●銀座線外苑前駅1a出口より徒歩5分
カフェ・ベローチェ(東京都江東区東陽4-1-13) [喫茶店]
正午を少し回ったころ、地下から吐き出されるように地上の街へ。
「東の太陽」という、おめでたい名前の街だが、今日はあいにくの雨。
あまりの寒さに、傘を持つ手が次第に感覚を失っていく。これはヤバい・・・
休憩でもサボりでも、この際、どちらでもOKだ。
寒さをしのげる喫茶店はどこにある・・・どーん!
目の前にあるじゃないか、カフェ・ベローチェ様が。
現実世界は氷のように冷たい雨模様。だが、カフェ・ベローチェ東陽町店は、
まるでお天道様のように輝いていた。駆け込む私、温かく迎える喫茶店。
と・こ・ろ・が・・・
お店の中は、人人人の大洪水。レジ待ちの行列が、トグロを巻いている。
長いレジ待ちの末、ブレンドを手に入れた私は、既にぐったり。そしてこれまた
同じような境遇で参ってしまったオッサンと相席という始末。二人の紫煙が、
頭上で悲しく絡み合う。
200席はあろうかという、都内有数の大規模店舗のはずなのに、これは一体。
やるせない思いが沸々と込み上げてくる。チクショー、いくら満員電車で有名な
東西線沿線とはいえ、ベローチェまで満員にするこたナイだろー!!
●長居できる度★★★★★
※意地でギリギリまで居座りました。
●憂いある度☆☆☆☆☆
●地下鉄東陽町駅3番出口より徒歩1分
梅むら(東京都台東区浅草3-22-12) [喫茶店]
cafe GLOBE(東京都千代田区神田神保町1-54-4) [喫茶店]
神保町と言えば、出版社の街。凄腕編集者の打ち合わせや、
文豪が頭掻き掻きをしている光景が見れるだろうか・・・。
そんな期待に胸を膨らませ、営業先までスキップしながら
歩く私。
ないな、ない。なんというか、こう、雰囲気のある店が。
腕の時計を気にしながら焦る私をしり目に、いっこうに
姿を現さない喫茶店。
しかたない。一番最初に目に飛び込んだお店に入ろう。
そして、飛び込んだのが、ここ、cafe GLOBEです。
見たとおり、いたって普通の喫茶店。目新しさがなくて、
すみません、という心境です。
ですが、ここでも面白い会話が。
「そらー銀座には行きつけがあってね、300万くらい
つけても、平気だったな、あの頃は」
くたびれたグレースーツ男の昔話。それを楽しげに
頷く、若手のリーマン。リクルートスーツです。
「いや、凄いんだよ、一日でウン十万って使ってやったよ、
あの頃は」
どうやら、バブルの頃のお話のようで。文末に必ず“あの頃”
がついています。その御仁、かつては相当に羽振りがよかった
と見えます。そんなお方も、今は、私と同じ喫茶店の狢。
奢れる者、久しからず。他人様の人生が垣間見れるのも、
喫茶店の楽しみのひとつ。喫茶店を探すことだけに執着し
ていた自分を、戒めてくれたお店でした。
●長居できる度☆☆☆☆☆
●憂いがある度★★★★★
※喫茶店というよりもお客に
●神保町駅から徒歩5分
珈琲 ル・モンド(東京都墨田区江東橋3丁目14−10) [喫茶店]
久方ぶりに錦糸町を訪問。おや? この喫茶店は・・・
以前に訪問したときは、もっと小汚かった気がするが。
営業先への訪問時間が迫る中、興味が勝ってしまった私は、
地下に伸びる階段を、そろりと降りていった。
「だからさぁ、Aさんよ、5億だっていってるでしょ?
分かんない人だなぁ。それじゃ、ビジネスにならないだろ!
アンタが買いたいっていったから、こっちは用意したんだよ」
地階から轟いてきたのは、なんともオドロオドロしい、
どなり声。阿修羅のような形相のオジサンが、喚いています。
怖いですね、恐ろしいですね。キチッとしたスーツを着ている、
初老の紳士なんですが、もはや鬼畜にしか見えません。
会話からすると、お客さん相手のようなのですが、もはや立場
が逆転しています。
そんな修羅場の中、平然とオーダーを取りに来るスタッフ。
怖いですね、恐ろしいですね。私はブレンドを流し込み、
そそくさと退席をしました。
生きているうちに、地獄を見たい方には、お勧めの喫茶店です。
●長居できる度☆☆☆☆☆
※怖かったです
●憂いがある度★☆☆☆☆
●錦糸町駅から徒歩1分
ベローチェ麹町店(東京都千代田区麹町4丁目3-5) [喫茶店]
なぜだろう。商談先のお客様に、血液型を聞かれることが多い。
みんな血液型が好きなのか。それとも仕事上かなり重要なことなのか。
さっきはお会いして10分で、「ねぇ、キミ、血液型はナニ?」とたずねられ、
「えっと、B型です」と答えた。
(ちなみに飲み会の場だと「新潟です」とかいうオヤジギャグになる)
「え~!B型なんだぁ~。A型かと思ったぁ~」との答え。
「そうっすか?なんだか嬉しいです」というテキトーな僕の反応。
そんなのをひとしきり30分ほど繰り返して、
「なるほど、よくわかりました。」なんておっしゃっている商談先のご担当。
ナニ! いったいナニが分かったの? ボクノナニガワカッタノ??
でも、なんだか分からないけど商談はスムーズに進んで、お仕事受注!
景気づけにトンカツを喰って、つまようじを「シーハー」しながらベローチェへIN。
ベローチェでは今までアイスコーヒーONLYだったけれど
もう冬の足音が近づく11月中旬。ブレンドにする。
ベローチェ。今までアイスコーヒーでバカにしていたけど
ブレンドは、悪くない。ほっとする味だ。
2階の窓から外を見てたら、秋の終りの冷たい雨が降り出した。
東京の冬の雨は、どこか、せつない気持ちにさせる。
それは、僕が新潟のB型だからでしょうか?
●長居できる度★★★☆☆
●憂いがある度★☆☆☆☆
●麹町駅2番出口から徒歩3分